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復元できたのに壊れている:上書きと境界取り違い

部分的なクラスタ、誤った連鎖の選択、ハッシュ確認、候補が二つとももっともらしいときの実務順序。

ガイド
ファイル確認中のRecuva画面

復元で最も混乱しやすい結果のひとつは、「見つかった」ファイルがもっともらしいサイズなのに、開くと破損・途中切れ・内部構造不一致になるケースです。この不一致は主に2つの原因に分かれます。部分上書き(一部クラスタが再利用された)か、再構成ミス(カービング時に誤ったエクステント連結が起きた)です。

この記事では実務的な切り分け順を示します。候補比較、ハッシュ活用の場面、バッチ書き出しの方法、そして「スキャン回数を増やせば直る」と誤信する前に止まる判断基準です。

部分上書きを示す症状

部分上書きは「開けるが整合性検査に失敗する」形で出やすいです。Officeの修復要求、ZIP中央ディレクトリ破損、再生途中で崩れる動画、アタッチ拒否するデータベースなどです。同サイズ帯の候補が複数ある場合、ランダム破損ではなく「正しい連結」と「壊れた連結」が混在している可能性があります。

再構成ミス: 拡張子が同じでも中身は別物

カービングはヘッダーを手がかりにします。同じシグネチャのファイル型でも、実体は無関係なことがあります。元パス断片、時刻、サイズ近似など、得られる手掛かりを総動員してください。元ファイルが24,832,256バイトと分かっているなら、書き出し前の強力なフィルタとしてサイズを活用できます。

  • 300件ではなく3〜5件を書き出し、すぐに開いて確認する。
  • バックアップ断片に既知の正常ハッシュがあるなら、書き出しコピーでSHA-256を照合する。
  • ZIPは、内容完全性を前提にせずアーカイブツールの整合性テストを実行する。

写真・動画の注意点

一部ビューアーは、Office文書より部分JPEGを寛容に表示できるため、誤った安心感を生みます。別ビューアーでも確認し、解像度やメタデータが不自然でないか見てください。RAW運用では、撮影日の典型サイズ帯に合う候補を優先書き出しするのが有効です。

停止してエスカレーションすべき時

対象が法的証拠、財務記録、医療情報に関わるなら、即興対応を止め、組織のフォレンジック手順に従ってください。ディスク劣化時は反復スキャン自体が有害になり得ます。一般向けガイドは日常的なユーザー事故向けで、すべての障害モードを扱えるわけではありません。