03・手順
復元可能性を守る3つの行動
削除時は参照情報が先に消え、実データは上書きされるまで残る場合があります。次の行動が復元率を大きく左右します。
1
問題のあるディスクへの書き込みを止める
ダウンロード、インストーラー、同期、頻繁に更新されるゲームを一時停止します。新しい書き込みは復元対象クラスタと競合します。
- 影響ボリュームに Desktop や Documents がある場合は、クラウド同期を止めます。
- ツールは別ボリュームまたはポータブル版から実行し、対象ディスクへの追記を避けます。
2
状況に合わせてスキャン深度を選ぶ
最近の削除でボリュームが正常なら通常スキャンを優先します。ファイルが見つからない、カードが「空」、ファイルシステム破損が疑われる場合はディープスキャンを使います。
- クイックスキャンで候補がない場合でも、ディープスキャンを1回試してから判断します。
- 長時間スキャンではAC電源を使用し、スリープやUSB省電力を無効化します。
3
復元先は必ず別ドライブ
スキャン中のパーティションには戻さず、外付けまたは別ボリュームへ保存します。最大想定ファイル以上の空き容量を事前確認してください。
- 日付付きフォルダへ復元し、複数回の結果を混在させないようにします。
- 元ディスク再利用前に、復元ファイルを実アプリで複数件開いて確認します。
復元後に実施すること
重要データをバックアップし、失敗要因(TRIM、フルフォーマット、暗号化)を記録し、不安定な媒体は交換します。異音やSMART異常がある場合は再スキャン前にイメージ化を優先してください。
最初の1時間と1日後
最もリスクが高いのは直後です。インストールや同期で空き領域が再利用されるため、最初の1時間は書き込み停止と浅いスキャンの選択を優先します。
翌日にはディープスキャンやケーブル交換、イメージ化も可能ですが、遅れるほどバックグラウンド書き込みの影響は増えます。日常利用PCでは中断のない時間帯に実施してください。
復元率を下げる習慣
- 復元先をスキャン対象ボリュームにしてしまう。
- スキャン中にディスククリーンアップや最適化を走らせる。
- アクセスランプだけで健全と判断する。劣化ブリッジはエラーを隠すことがあります。
スナップショット、VM、共有PC
Hyper-Vチェックポイント、VMwareスナップショット、Undoディスクでは「削除」の意味が変わります。ゲストOSだけで判断せず、ハイパーバイザやバックアップ製品側も確認してください。
共有PCでは別ユーザーの更新やインストールが同一ボリュームへ書き込むことがあります。可能なら他セッションをサインアウトし、意図しない上書きを減らします。
ミニチェックリスト
- ノートPCの長時間スキャン時はAC電源を接続する。
- 復元先ディスクの空き容量が最大想定ファイルより大きい。
- 実行ごとに日付付きフォルダを分ける。